次に、放課後学級について伺います。
(1)まず、定員と支援員の配置についてです。定員40名に対し2倍以上の児童を受け入れている教室がいくつもあるという状況は、いまも変わらず、この夏休みも教室に子どもたちがあふれていました。暑さで外遊びができないため、こどもたちは一日中、すし詰めの教室で過ごすという毎日です。本市は待機児童ゼロとするため、申し込めばすべて受け入れる一方で、教室不足や支援員不足については事業者任せで、受け入れる現場の実態は過酷になっています。その点の改善を改めて強くもとめ質問いたします。
長い夏休みも、支援員の皆さんはギリギリのシフトで乗り切ってくださいましたが、事業者もやりくりに苦労していたとお聞きしました。市は民間委託で支援員不足が解消したといいますが、現場の状況は、数の上ではなんとか足りているというだけで、支援員さんたちが安心して、子どもたちに豊かな放課後の時間を提供できる態勢とは言い難い環境です。
本市は、定員を超えた受け入れではなく児童数に見合った教室を増設すること、それぞれの子どもたちに寄り添える居場所とするため、事業者まかせにせず、責任を持って経験とスキルのある支援員の確保、拡充に力を注ぐべきと考えますがいかがでしょうか。
さらに支援員の配置について、教室によっては、配慮が必要な子どもたち、医療的ケア児や発達障害児もおり、そのための人員の加配がどうしても必要です。今の態勢では、場合によっては1人の子どもに1人の支援員がかかりきりになり、他の子どもたちを十分に見られない。またパニックを起こしたり暴れてしまうと2人がかりで対応せざるを得ず、さらには、その対応で支援員がケガをしてしまうという事態も現実に起きています。支援員数を満たしていても、実際はとても人手が足りず運営が困難になっている教室に、市の責任で特別な配慮を要する子どもに対応できる人員を配置すべきと考えますが、いかがでしょうか。
例えば、埼玉県や東京都ではすべての市区で、こうした加配をおこなっており国の補助制度もあります。原則的な基準に加え、現場の支援員から聞き取りを行い、教室ごと、入級した児童ごとに対応し配置人数や配置する支援員の資格などを決めて実施している自治体もあります。本市も、子ども子育て政策が一丁目一番地という自治体なのですから、速やかに実施していくべきと考えますが、いかがですか。教室ごとに、発達支援の専門的知識がある支援員が必要な場合や、あるいは見守りの補助員でも対応できるという場合もあり、それぞれ現場の声を聞きながら毎日の困難を取り除いていくことは、委託事業者任せではなく、市の責任ですべきと考えます。実は、私も昔、中野区が運営する学童クラブで、こうした加配要員のアルバイトをしたことがあり、その時はクラスに自閉症の子が3人いまして、やはりパニックを起こしたり、外に飛び出していってしまうことがあるので、通常定数の支援員の他に、その3人に対して2人の加配で、ベテランの支援員さんとその補助員として資格も経験もない私がついていました。ほぼつきっきりで見ているのですが、5年生の男の子は私よりも体が大きく足も速く、走って出ていくとあっという間に遠くにいってしまい、追いかけ追いつくのも大変でした。
本市放課後学級は、子どもたちや支援員が安心安全に過ごせる場所であるとともに、どんな子どもも適切なケアを受けながら、こころ豊かに過ごせる居場所としていくことを強くもとめるものです。
(2)次に施設につきましては、まず、すべての教室をできるだけ速やかに専用教室にしていくことをもとめたいと思います。例えば図工室などは、子どもたちが長時間過ごす場所ではないし、夏休みが終わると、授業が入っている日は使えずに、終わるまで1つの教室に2教室分の子どもたちが詰め込まれて待つということも起きています。
さらに、専用教室であっても施設の老朽化や不具合などは多々あり、例えば、雨が降ると、教室に入るだけでずぶ濡れになってしまう堀原小や内原小など、入り口に庇をつけて欲しいという要望を、私自身も1期目から言い続けておりますが一向に改善されません。双葉台では大雨が降ると翌日になってもこのように駐車場が海のような状態で、ただ濡れるというだけではなく危険がともなうものです。またこのようにペンキが剥がれてヒラヒラと落ちてくる状態の遊具も、子どもたちの日々の安全を脅かしています。議会で質問する度に、限られた予算で順番にやっていくというような答弁をいただいていますが、もう8年以上、待っても待っても順番が回ってきません。施設の増設や補修・改修予算の拡充とすみやかな実行をもとめるものですが、ご答弁願います。
(3)最後に夏休みのお弁当について伺います。私は、始まる前に何度も、どんな弁当になるのか、ただの宅配弁当ではなく子どもたちが食べる昼食にふさわしいものになるのかと、担当課にヒアリングをしていました。子ども向けのバランスのとれた弁当になるようにするというお答えでした。蓋をあけてみれば、介護施設や高齢者向け宅配弁当で全国ナンバーワンのシェアを誇るという最大手の業者の宅配弁当がそのまま提供されるという結果でした。それがこれです。(メニュー写真)実際はどんなだったかはこちらで(弁当の写真)どうみても高齢者向けのお弁当です。(この日のおかずは、肉じゃが・がんもどきとゆばの煮物・サラダ・野菜の炒め煮)
食べたことのないおかずや食べなれないものが多く、残す子や食べられない子が続出し、子どもたちが好きなハンバーグなどは一度も出なかったそうです。特に低学年の子には本当に酷だったようで、サバの味噌煮を初めて見た1年生が、これ何?と、ひと口なめてウエッとなって食べられなかった、とか、和え物に唐辛子が入っていたのを食べてしまい、辛い、口が痛い!と泣き続けた子がいたという話も聞きました。小学1年生に唐辛子入りはありえないのではないでしょうか。また、とても冷たい状態で食べるためごはんが固い。パッケージにはレンジで温める指示が書いてあり、そもそも冷たいまま食べるものではない冷蔵弁当だったのです。業者のサイトには「冷蔵と冷凍、選べるお弁当」と宣伝されており、それと全く同じものが、今回、子どもたちが食べていた冷蔵弁当です。
夏休み当初から多くの不満の声を聞いてきましたが、結果的には何度か利用しても、食べたくないと子どもに泣かれてやめる家庭も多く、私が訪ねた学校では、夏休み後半には各教室ひと桁くらいの少ない利用になっていたとのことでしたが、今後どうするのか。きちんと検証し大元から考え直すべきと考えますがいかがでしょうか。子どもたちが楽しみにしておいしく食べられるものでなければ、食育の面からもあまりに雑な施策と考えますし、値段も高く家計への負担も大きいのではないでしょうか。ご見解を伺います。
答弁:こども部長
土田議員の一般質問のうち,放課後学級についての御質問にお答えいたします。
はじめに,定員と支援員の配置についてお答えいたします。放課後学級では,利用児童数の増加に対応するため,令和6年度は,6校において学級を増設し,定員総数は3,260人であります。
放課後学級支援員の配置につきましては,本市では,国の基準を上回る配置基準を定めて児童の手厚い支援を行っているところであり,心身に特別な配慮を要する児童等への対応として,各校に加配することを業務委託仕様書に規定し,適正に配置しております。
放課後学級支援員の確保につきましては,市公式LINEでの募集や,包括連携協定を締結している大学等の学生にチラシを配布するなど,市といたしましても,積極的に取り組んでおります。
次に,施設につきましては,引き続き,学校と協議しながら,余裕教室等の活用を基本とした専用教室の確保を進めてまいります。
また,施設の修繕につきましては,トイレ改修や外灯の設置など年次的に実施するもののほか,緊急性の高いものから優先順位を定めて適切に対応しているところであり,引き続き,施設の状況を把握しながら,環境整備を進めてまいります。
夏休みのお弁当につきましては,放課後学級を利用する保護者の負担軽減を図るため,希望者に対して昼食提供サービスを,今年度から開始したところでございます。
提供事業者につきましては,栄養バランスや衛生管理が十分であり,市内全ての放課後学級に配送する能力に加え,注文システムが整っていることを重視して選定いたしました。
夏休み期間中の21日間で,約1,500食のお弁当の注文があり,保護者からは,「お弁当を注文できることで選択肢が増え,気分が楽」と,家事の軽減を喜ぶ声をいただいております。
今後は,昼食提供サービスを利用したこどもたちの意見を聴取するなど,サービス向上の参考としてまいります。
引き続き,放課後学級の充実を図り,児童の健全育成を推進してまいります。