最後に、東海第二原発は、再稼働などありえない運転開始から40年をとうに過ぎた老朽原発、しかも東日本大震災で被災をしている原発です。日本原電は、再稼働の意思を鮮明にし、なし崩しにすすめようという姿勢も明確です。

この間、開催された、水戸市原子力防災会議の会議禄を読みましたが、委員の皆さんから様々なご意見、厳しい質問が出される中、原電は、ただただ安全だ、万全だとくりかえし長々と説明をしている。ところが、避難のこと、賠償のことなどになると、それは自治体がやる、国が責任をもつ、という他人事のような回答です。当然、企業の利益のための再稼働であり、住民の安心安全について責任をもつ姿勢はありません。

一昨日の台風で、大洗の日本原子力研究開発機構の材料試験炉施設の冷却塔が倒れました。耐震性は大丈夫だったが、風で倒れたと。どんな安全対策をとったとしても原子力災害は起こりうることであり、また、原子力災害は、自然災害とは違い、ひとたび避難をしたら二度とふるさとにもどることができなくなるかもしれないという異質の災害です。事業者の利益のために、市民生活が脅かされることなどあってはならないと考えます。水戸市として、市民をまもる責任、最大の安全策として、東海第二原発は再稼働を許さず廃炉にすることを、きっぱりともとめるべきですが、ご答弁ください。

以上で、私の質問を終わります。

答弁:市民協働部長

次に,原子力行政についてお答えいたします。

昨年6月に設立した,市民や有識者で構成する水戸市原子力防災対策会議につきましては,これまでに3回の会議を開催しております。現在は,東海第二発電所の安全対策について,メンバーが知りたい内容,不安な点などを,日本原電に直接質問する「一問一答方式」で協議が進められており,日本原電に対して,発電所の安全対策向上に資する多くの質問や指摘がなされるなど,有意義な協議が行われているものと認識しております。

今後とも,日本原電との協議を進めるほか,水戸市で作成を進めている広域避難計画や避難実施要領等についても,進捗に応じて会議にお諮りし,御意見をいただきながら,原子力防災対策の実効性を高めてまいりたいと考えております。

東海第二発電所の再稼働につきましては,全ての市民の安全な避難に向けた実効性のある広域避難計画の策定はもちろんのこと,市民理解が得られない限りは,認められないと考えております。本市といたしましては,引き続き,議会の御意見を踏まえるとともに,水戸市原子力防災対策会議における技術的,専門的な御意見や多くの市民の声を十分考慮しながら,判断をしてまいります。