最後に動物行政について伺います。
先月、日本共産党水戸市議団3名で、本市と同じく中核市である旭川市の動物愛護センターを視察してきました。2012年開設で様々な先進的取り組みを行っており、本市でも参考にできることが沢山ありましたが、そのうち、今回は、特に医療体制の充実について、高橋市長にぜひ取り組みをすすめていただきたく質問いたします。
旭川市が、茨城県や本市と大きく違っていたのは、愛護センター整備の際、普通の動物病院でできることはすべてできるようにと、必要な医療機器や設備をすべて導入したということでした。持ち込まれた負傷動物や重篤な病気の犬猫の治療、緊急的な手術もすべて行える体制になっており、また、そうした機器を扱え、難しい動物の治療もできる技術と臨床経験を積んだ獣医師がいて、市民が安心して保護動物を託せる愛護センターとなっているのです。
茨城県は、動物指導センターにレントゲンもないために収容された動物が骨折していても確認できず、重症の病があっても適切な治療ができず、すぐに処置すれば助かった命をみすみす失ったり、障害の残るからだにしてしまったりしています。県の収容棟で、重篤な状態で衰弱していたり、骨折して立てなくなっている動物を、見るに見かねてボランティア団体などが緊急に引き出しては、自費で病院に運んでいるのが現状です。旭川市では、愛護センターが負傷動物をきちんと治療していのちをつなぎ、やがて市民への譲渡につないでいくという、いのち最優先の動物行政を徹底しています。
本市でも、残念ながらまだ緊急的な手術や治療の体制が整っておりません。負傷動物は獣医師会にお願いしているということですが、旭川市では、むしろ保護動物の治療はセンターでできるということが、獣医師会との関係も良好にしているそうです。市内の動物病院に難しい保護動物が持ち込まれることがないという安心感、その代わりに他のことで様々な協力が得られるという、ウィンウィンの関係になり、非常にうまくいくようになったとのことでした。市をあげて動物愛護に取り組む市民意識の向上にも大きく寄与しているものと感じました。
そこで、本市愛護センターにも、せめてレントゲンやエコーなどを導入すること、獣医職員の育成と技術向上のために、臨床経験を積める環境整備と実地研修等の実施をもとめますが、いかがでしょうか。また、旭川市で説明をしてくださった獣医職員の方からは、市の職員である以上、人事異動がつきものなのがツライ、という本音もお聞きしました。せっかく何年もかけて技術を身につけた職員が異動してしまうと、新しく来た職員にまた一から覚えてもらうが何年もかかるし大変なんです、とのことでした。専門性と経験と継続性がどうしても必要不可欠な現場です。市長もぜひ現場をときどき御覧になりながら、よりよい機能の充実した愛護センターにしていただきたいと思います。
以上で、私の1回目の質問をおわります。
答弁:市長
次に,動物行政として,動物愛護センターの医療体制についての御質問についてお答えいたします。
センターにおける収容動物の医療につきましては,開設当初から,市内の動物病院との調整により,収容される犬猫の個々の状態に応じて,動物病院と連携しながら必要な治療が行える体制を構築してきたところでございます。
私は,動物愛護の拠点として開設したセンターにつきましては,市民への動物の命の大切さを発信する重責を担う施設であり,必要な医療機器の整備や職員の育成は重要であると考えております。
このため,医療機器の整備につきましては,より安全かつ確実な手術が可能となるよう,令和2年度に吸入麻酔機器を整備したほか,令和5年度には,皆様からいただいた動物愛護寄附金を活用し,新たに電気メス機器を整備するなど,必要な医療機器の充実を図ってきたところであります。
これにより,センターでは犬猫の軽度の負傷や病気の治療を主に実施するほか,譲渡する犬猫をはじめ,地域猫活動に取り組む地域に生息する飼い主のいない猫の不妊去勢手術を行っております。
なお,センターでの治療が困難と判断した,犬猫の交通事故による骨折などの重度な負傷や病気につきましては,X線撮影装置や超音波診断装置などの医療設備が整い,手術経験が豊富な,動物病院による適切な治療を行うことが重要と考え,本市としましては,市内の動物病院との連携により,より確実に命を救う体制を取っているものであります。
職員の育成につきましては,市内外の動物病院との連携により,センターに外部の獣医師を招いて,センターはもちろん,他部署の獣医師の参加による技術研修を実施するなど,診断及び治療技術の向上を図り,獣医師全体の人材育成に努めてまいります。
本市としましては,市民への動物愛護や適正飼養の普及啓発,収容される犬猫の削減と里親への適正な譲渡をセンターの最優先の業務とし,引き続き,これらの業務を充実させる取組に最大限注力し,人と動物が幸せに暮らせるまちを目指し,官民一体となった役割分担と連携のもと,動物愛護行政を推進してまいります。