次に、市役所新庁舎について、つくば市役所の約3倍の建設費用をかけましたが、巨額の費用にみあった適正な工事がされたのか、また、これほど巨額の事業費が必要だったのか、と疑問に感じる点をおききします。

まず、建設にいたる経緯の中でも、旧市役所も建設した大成建設の1者入札で99.9%の落札率や、やはり、掘ってみたらこうだった、の追加工事と工期延長。また、旧市民会館の解体工事入札にも納得しがたい不透明感がありました。

完成したばかりですが、雨が降ったら、もう地下駐車場に水たまりができていたり、エレベーターの壁枠など、あちこちにヒビが入っていたり、あるいは、内装工事の仕上げがみるからに雑であったり、気になることが多々あります。市民の方からは、庁内が暗すぎるといわれ、また、私たちが、議員として困るのは、控室で隣の声が筒抜けになっていること、傍聴席があまりに見づらいと市民のみなさんからお怒りをうけていることです。

議員控室には、とりわけプライバシーがまもられる必要があると考えますが、プレハブの時よりもヒドイ状況です。私は、議員になる前、県議会の議員室で仕事をしておりましたが、隣の会派の声が聞こえたことなどありませんし、そもそも、隣の部屋に人がいるのかどうかもわかりません。様々な人が相談事や交渉事で来る場所であり、会話が丸聞こえになるなどということはありえない、そういう作りになっています。当然のことではないでしょうか。

本当に、これが197億円もの費用をかけてつくった建物なのか、と、どうしても思ってしまうのです。普通に考えて、例えば新築の家を建てて、完成した家に不具合があったり、使いにくい仕様があれば施工者に責任を問います。あるいは、アパートをつくって、隣の声が筒抜けだったら、だれも入居しません、売り物になりません。そういう感覚ですが、資材や施工に、予算に見合った費用がかけられているのか、疑問がつきません。市民の税金でつくった市役所が、中はなんだか安っぽいとみられていますが、どうなのでしょう。改善策と市長のご見解をおきかせください。

以上が、大型プロジェクトについての質問ですが、予算の透明性、費用対効果、なにより市民への説明責任が大きく問われています。明快なご答弁をお願いします。

 

答弁:市長
次に,市役所新庁舎に係る御質問についてお答えいたします。

市役所新庁舎につきましては,本年1月4日に全体オープンを迎えたところであり,ユニバーサルデザインの導入や,省エネルギー化の推進,総合窓口の設置などにも取り組み,市民が利用しやすく,しっかりしたサービスを提供するための庁舎とするとともに,総合防災拠点として,大規模な災害時でも機能・役割が継続できる安全性の高い庁舎といたしました。

施工状況の確認につきましては,施工者自らチェックを行うことはもとより,設計・監理者の検査,発注者である水戸市の検査を段階的に経て,新庁舎の引き渡しを受けたものであります。

引き渡し後も,サインの記載ミスや設備の不具合などがあるものについては,逐次,施工者の責任により改善していただいております。

議員御指摘の天井照明の照度設定など,運用上の諸課題につきましても,市民からの御提案や御意見,職員からの要望等を踏まえ,費用対効果をはじめ,省エネなど,環境への負荷低減の観点も捉えながら,適宜改善を図っているところであります。

誰もが安心して,快適に利用できる新庁舎となるよう,今後とも,市民の皆様の御意見等を傾聴しながら,よりよい庁舎運用に努めてまいります。