最後に、保育所の安全について伺います。

静岡県裾野市の保育園で、保育士3人が逮捕されるという痛ましい園児虐待事件がありました。守られるべきちいさな子どもたちに対する、考えられない事件で、報道された時のショックは言葉になりませんでした。私自身もゼロ歳から保育所に預けられて育ち、1歳の頃の園での記憶を今でも鮮明に持っておりますので、被害にあった子どもたちはもちろん、それを近くで見ていた子どもたちの心の傷も重大です。あってはならないことが起きたと、悔しさと哀しみで茫然としましたが、今の時代、特殊な他人事の事件ではないかもしれないという思いもあり、質問をいたします。本市として、この事件報道を受け、なにか改めての対応はしたのか、したのならどのような対応をしたか、また、こうしたあってはならない事案を防ぐために、水戸市ではどのような対策をしているのかを伺います。

また、保育所では、例えば、子どもが階段や遊具から転落したり、思わぬ事故等が起きることもあると思います。その場合、市は、どのように事態を把握し、また再発防止のためにどうしているのか、特に、民間事業者と担当課との連携について伺いたいと思います。

どこのどの保育所に通っていても子どもたちが安全に過ごせること、安心して預けられる場所であることは当然ですが、万が一事故が起きた際に、事業者との連携を密にし、園児や保護者への対応が適切になされるよう、市として責任を持って関わる態勢が必要であり、大変重要と考えますが、いかがでしょうか。お答え願います。

以上で、私の質問を終わります。簡潔明瞭なご答弁をお願いいたします。

答弁:こども部長

土田議員の一般質問のうち,保育行政についてお答えいたします。

始めに,静岡県裾野市の保育園で,保育士が児童に対し虐待行為を行ったとして逮捕された事案を受けての,本市の対応状況についてでございます。報道によりますと,保育士3人が,「児童の足をつかみ宙づりにする」など,16例にも及ぶ虐待行為を保育中に繰り返していたとされております。

こどもの安全・安心が十分に配慮されるべき保育所で,このような事案が起こったことは大変遺憾であり,看過できない重大事案であります。

本市では,この事案の重大性を認識し,報道後直ちに,市内の保育所・幼稚園・認定こども園等の幼児教育・保育施設及び認可外保育施設の全てに対し,「行き過ぎた指導」「子どもの尊厳が損なわれる行為」の防止のための文書を発出し注意喚起したところでございます。

また,臨時の市立保育所長会を開催し,全職員の共通認識として,児童がより安全に過ごすことができ,心身の健やかな成長と発達につながる場として,保護者から信頼をいただける施設とするため,不適切な保育の未然防止と,子どもたちの最善の利益に資する保育を行うよう,直接,施設長に,指示をしたところでございます。

次に,民間保育所における児童のけがや事故発生時の対応についてお答えいたします。

国の通知により,民間保育所で発生したけがや事故のうち,死亡事故及び治療を要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う重大事故等について,市が報告を受けることとなっております。

発生報告を受けた際には,施設に対して,助言や指導を行い,再発防止に努めているところでございます。

今後とも,充分な安全管理のもとで安心して保育を受けられる環境となるよう,適時,適切な指導を徹底してまいります。