次に、東海第二原発についてです。先月28日に、運転開始から41年が経過しました。原発の運転制限の40年を丸々1年超えたわけです。このところ水戸でも地震が続いていますが、東海第二原発直下の地震がとびぬけて多いこと、今、日本が地震の活動期に入っていることを考えれば、これほど危険な立地の原発を動かそうとすること自体がありえない判断ですが、日本原電は再稼働させようと躍起です。そのために3500億円もの工事費をかけ、その費用を各電力会社が支援する。なにより、福島原発事故を引き起こし、その責任すらとらないどころか、多額の国費が投入され、いまだ事故の終結すら見通せないまま、自社の利益をあげている東京電力が、2200億円もの資金援助をするという言語同断なお金の流れに、納得する市民はいないのではないでしょうか。

この間、東海村村長の雑誌の対談での発言が報道され、私もその対談記事を読みましたが、山田村長は「これほど安全対策が進められているのに、まだ、福島のような事故が起こるかもしれないと怖がることは、論理的ではない」という趣旨のことをおっしゃっています。私から見れば、いくつかの安全対策を加えたところで、41年も前の技術でつくった古いプラントが、それで世界一安全になったと思える方が、よほど論理的でないと思いますが、高橋市長はどう思われますか。

安倍政権のもとで再稼働推進の政策がとられ、原子力規制委員会も、今度は女川原発2号機に審査合格、GOサインを出そうとしています。東海第二原発に続き、被災した古い沸騰水型、2基目の合格です。

立地自治体の東海村村長、茨城県知事も、東海第二原発について再稼働を止める意思はなく、結局、今の政権の意向にそうのではないかと感じています。だからこそ、6市村での新たな協定を結び事前了解権を得たという立場で、この県都水戸から、高橋市長自らが声をあげて、市民のために、茨城の未来のために、日本原電に対し東海第二原発は断固再稼働を許さない、廃炉にすべきときっぱりと表明していただきたいのです。お答えください。

答弁:市長

次に,東海第二発電所に係る御質問にお答えいたします。

私は,原子力施設においては,安全が最優先されるべきであり,原子力事故は二度とあってはならないと強く認識しております。

そして,東海第二発電所に使用済核燃料が現存する以上,決して事故を起こすことのないよう,施設の万全の安全性を確保することが,事業者の当然の責務であると考えております。

そのため,私は,日本原電に対して,新規制基準に適合することで終わりとせず,新たな知見を取り入れながら,常により高いレベルの安全を目指し続けるよう,強く求めているところでございます。

また,私は,災害対策において重要なことは,災害の未然防止に万全を期しながら,一方で,万が一に備え,あらゆる事態を想定した安全対策を講じることだと認識しております。

本市といたしましては,引き続き,実効性ある広域避難計画の策定に全力で取り組むとともに,近隣自治体と連携を図りながら,各種安全対策を進めてまいります。

再稼働に係る議論につきましては,全ての市民の安全な避難に向けた実効性のある広域避難計画を策定できない限りは,あり得ないものと考えております。その上で,私は,市民の皆様の安全で安心できる暮らしを守っていく使命がありますので,引き続き,議会の御意見を踏まえるとともに,「水戸市原子力防災対策会議」における技術的,専門的な御意見や,多くの市民の声を十分考慮しながら,最終的な判断を下してまいります。