大型プロジェクトの建設工事についても伺います。新庁舎建設工事は、一者入札で落札率が99.9%でした。新体育館建設も98%を超える落札率で、ほぼ予定価格いっぱいの契約となっています。工事発注に、競争原理や予算の縮減という、入札制度の本来の目的が機能していないものと考えますが、いかがですか。

今、東京都の豊洲新市場建設でも盛んに騒がれていますが、一者入札、高すぎる落札率は、官製談合が疑われるといわれており、大手ゼネコンと政治の癒着などが取りざたされているご時世です。大型プロジェクトに、正当な競争が行われていないのではないかと、市民が不信に思うのは当然ですが、市長の考えを伺います。

≪答弁≫ 財務部長

土田議員の代表質問のうち,大型プロジェクトの1者入札と高落札率についてお答えいたします。

新庁舎建設工事については,本年第2回定例会での議決により,本契約を締結し,現在,本格的に工事を施工しているところであります。また,東町運動公園体育館建設工事については,本年11月に仮契約を締結し,本定例会に提案しているところでございます。

新庁舎建設工事については,当初公告した際,参加者が2者に満たないため入札執行を中止しましたが,入札条件を見直した再公告においても,参加者は1者でありました。しかしながら,一般競争入札においては,開札まで参加者数は非公表であり,1者の参加でも競争性は保たれており,本市の基準により,入札を執行したところであります。予定価格の設定に当たっては,県の標準単価を基本に,実勢価格との整合を図りながら,最新の労務単価,資材等の価格を反映したものでございます。

落札率については,入札の結果として高い落札率でありますが,適切に設定した予定価格以内の金額でございます。一般競争入札により,競争性の原理が働いた結果であると考えております。

また,東町運動公園体育館建設工事については,実施設計段階から施工予定者が関与するECI方式を採用し,国のモデル事業として支援を得ながら,公募型プロポーザル方式により,本年2月に,5者の中から優先交渉権者を選定したものでございます。実施設計においては,優先交渉権者から,品質を下げずにコストを低減させるVE提案をはじめ,工期の短縮,専門的な工法,安全性の確保など,様々な提案をいただきながら,工事費を算定し,予定価格を設定したものでございます。

工事請負契約については,優先交渉権者を代表者とした地元企業活用型の特定建設工事共同企業体1者と,予定価格を非公表として見積合わせを行ったところであり,落札率は,ECI方式による技術提案を取り入れ,実勢価格を反映した適切な工事費の積算の結果であると考えております。

今後も関係法令等に基づき,工事の確実な履行と品質確保が図られるよう,入札事務の透明性,公平性,公正性,競争性の確保に努めてまいります。