日本共産党水戸市議団の田中まさきです。通告に従い代表質問を行います。

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1.農業行政

(1)コメの増産と農家支援について

はじめに、コメの増産と農家支援についてです。今年の米が店頭に並び始め、多くの方が価格を見て驚いています。5キロ5千円以上、とてもじゃないが手が出ない、そんな声も寄せられています。昨年夏に始まった米騒動は、一向に収まっているとは言えません。

政府は、ようやく8月5日の閣議でコメの需要と供給の誤りを認めました。原因はそもそもの米不足です。去年の6月までに44万トン、今年の6月までに32万トン不足し、生産量が圧倒的に足りない。

しかも、高温などの影響で精米歩留まりが悪く、供給量がさらに減っています。早い段階から、多くの農業関係者が備蓄米を出すよう政府に要請しましたが、一向に出さなかったことが、価格高騰を招いたことを認めており、明らかな失政です。

いま、増産に舵を切ると言っていますが、政府はあくまで需要に応じた生産という方針は変えず、増産の出口として輸出拡大を明記しています。コメが高くなったら外米を買え、価格は市場に任せる、これでは農家は安心してコメ作りを続けることはできません。ましてや、トランプ関税の圧力に負けて、米や大豆などの輸入拡大に進めば、食料自給率は格段に低下し、食料安全保障も崩壊の道です。

政府の政策は、いまだ農地集約・大規模化やスマート農業の推進など、従来の枠内にとどまっていますが、水戸の農家をみても95%は5ヘクタール未満です。この規模の場合、1時間あたりの農業所得は500円にもならないことが農水省資料でも明らかです。

やはり、規模の大小にかかわらず、生産費をつぐなう価格保障と所得補償が不可欠であり、国の直接支払い制度が必要ではないでしょうか。

全国第3位の農業県・茨城の中で、水戸市の農家数は3位ですが、農業従事者は2010年の約3900人から、2020年には約2400人へ4割も減少しています。

また、農業従事者の8割が65歳以上であり、45歳未満は90人を切っています。このままでは水戸の農業が壊滅しかねない危機的状況です。

そこで、市長が国に対して、所得補償・価格保証を確立し、増産による価格リスクは備蓄制度で吸収するなど、持続的・安定的なコメづくりができるように強く働きかけることを求めるものです。

また、水戸市の一般会計に占める農林水産業費の割合は10年前が2%、今は1%にすぎません。

持続可能な農業経営、新規就農者が希望の持てる農業にするために、予算の倍化など市独自の後継者の育成策にもっと力をいれる必要もあると考えますがいかがか、答弁を求めます。

災害級の猛暑で今年の農作物への影響が心配されます。農業を続けられる、消費者の皆さんも安心してコメを買える、そのための支援強化を強く求めるものです。

 

<答弁者:高橋市長 コメの増産と農家支援について>

日本共産党水戸市議団を代表されましての田中議員の御質問にお答えいたします。

はじめに,産業経済についての御質問にお答えいたします。まず,米の増産と農家支援についてでございますが,物価高を象徴的に表し,市民の家計を圧迫している主食用米の価格の高止まりにつきましては,政府において,米の需要量に対する生産量が不足する中,備蓄米放出の時期や方法が適切でなかったことが米価高騰の要因との見解が示され,今後,増産重視の方向へかじを切る方針が表明されたところであります。

本市におきましては,農地の約7割を水田が占めるという特性を有しており,本市農業の振興を図る上で大変重要なものであることから,多様な担い手の確保や農地の集積・集約化などに取り組むとともに,需要に応じた米の生産により,水田農家の所得向上に向けた取組を支援するなど,農業経営の安定化を図ってきたところであります。

今年度におきましては,国の物価高騰対応地方創生臨時交付金を活用し,水田において飼料用米を生産した農家を対象に,飼料用米生産継続支援金を給付し,物価高騰対策を講じたところであります。

私は,主食用米の価格につきましては,農業の維持,成長が可能な適正価格での取引が図られ,生産者が安定して米を供給し,消費者が安心して購入できることが,水田農家と消費者の双方にとって重要であると考えております。

今回の米不足に起因して,個々の農家に対する生産調整という手法が見直されることは,農家が自らの判断で需要に応じた米づくりができるという観点から望ましいものと考えております。

そのような環境を整えるため,国においては,適正な需給見通しの情報を提供するとともに,生産コスト削減等につながる施策,米価の安定につながる施策を展開しながら,農業経営が持続できるよう,米政策をしっかりと構築していただきたいと考えております。市においても,地方として生産現場の実情や要望をしっかりと国に伝え,農業者支援について働きかけてまいります。

また,本市農業を持続可能なものとするための支援策についてでありますが,令和6年度に策定した水戸市農業基本計画(第5次)に「食の安定供給と農業経営の持続的な発展」を掲げ,各種施策に取り組んでいるところであります。

具体的な施策につきましては,基盤整備による農地の区画拡大・経営の効率化に取り組むとともに,意欲ある農業者に対し,国・県の施策を活用しながら,農地の集積・集約による規模拡大を支援しております。

また,担い手の確保に向け,認定農業者を増加させる取組を進めるとともに,国・県などと連携しながら,就農相談会で本市の魅力のPRに努めるなど,新規就農者の確保・育成に努めております。併せて,地域おこし協力隊制度を活用し,県外からの就農希望者の移住・定住を促進しております。

さらに,市独自に就農開始時の初期投資を支援する就農スタートアップ支援事業を実施するとともに,親族以外に経営を継承する,いわゆる第三者継承の支援も行っております。

今後とも,これらの施策を総合的に推進するのはもとより,農家の持続発展につながる支援策の充実に努めながら,米を始めとする農産物の生産振興と農業経営の安定化を図るとともに,次世代農業者の確保を進め,本市農業の持続的な発展に取り組んでまいります。