Contents
(田中議員)
3.認知症対策の推進について
次に、認知症対策の拡充をもとめて質問します。2025年時点で、全国の認知症の高齢者数は約470万人、軽度認知障害の高齢者は約593万人と推計されており、高齢者の約3人に一人が認知症または予備軍といえる状況です。
また、若年性認知症の人は約3・6万人といわれています。 こうしたなか、政府は、2024年1月から認知症基本法を施行し、「推進基本計画」を策定しました。
この計画では、認知症の人を「支える対象」とみるのではなく、尊厳ある個人としてとらえ、個性と能力を十分に発揮し、ともに支え合って生きる重要性を強調しています。当事者や家族が地域で尊厳をもって暮らすためにも、公的な介護体制の拡充が不可欠です。
しかし、寄せられる声は「介護保険の利用料が2割や3割負担となり、訪問介護やデイサービスを減らした」とか、「介護保険の枠外の支払いが大きい」「認知症の個別の状況に応じたケアをしてほしい」といった声です。
例えば、食事・入浴・機能訓練などを実施する「認知症対応型通所介護」は、要介護1で1日約1万円、要介護5で約1万5000円と高額で、食費やおむつ代などが別にかかります。このような利用料を心配せず、良質で適切なサービスを切れ目なく受けられる環境が切実に求められていると、強く感じたところです。
認知症になってからも、一人ひとりができること、やりたいことを尊重し、住み慣れた地域で、希望をもって暮らし続ける環境をつくるため、行政の支援拡充がつよく求められていると考えます。
私は先日、市が実施している無料の「認知症スクリーニング検査」を体験してきました。これは、VRのヘッドセットをつけて、眼球の動きから認知機能をチェックするもので、体に負担なく短時間、ABCの測定結果もすぐ出される検査です。 認知症のリスクがあるC判定の場合は、継続支援の対象となり、早期発見に役立つものと感じましたが、市の目標が昨年度600人に対して、実績は229人で、検査する方を増やすことが課題です。
また、認知症サポーターも毎年1500人ずつ増やす目標ですが、こちらも実績が追いついておらず、養成機会をもっと増やす必要があります。
さらに、認知症カフェなど個別の状況に応じた支援や、認知症ハイリスク者への継続的支援など、施策の一層の充実をもとめて、市の方針を伺います。
(答弁 小林秀一郎 福祉部長)
田中議員の一般質問のうち福祉行政についての御質問にお答えいたします。
本市におきましては,認知症基本法の基本理念に基づき事業を推進しており,「第9期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」に,認知症施策の総合的な推進に向け,認知症スクリーニング検査受験者数や認知症サポーター数,認知症カフェの実施箇所数を目標指標として掲げております。
そのうち,認知症スクリーニング検査につきましては,認知症の早期発見・早期対応を目的に,高齢者でも簡単にVR機器により認知機能のチェックを行うことができる事業として,従前の知識の普及啓発を目的とした「認知症チェックセミナー」に代わり,令和6年度から新たに開始したものでございます。事業の実績につきましては,令和6年度における目標値600人に対し,実績値は229人となっており,事業開始の年度であり,準備に時間を要したため,目標値を下回っております。
また,認知症サポーター数につきましては,令和6年度の目標値22,000人に対し,実績値は21,506人と,目標達成にはわずかに届いていない状況でございます。 今後につきましては,水戸市医師会など関係団体等の協力をいただきながら,事業の周知徹底を図るほか,参加手続きにおける電子申請の導入なども検討してまいります。
認知症カフェの実施箇所数につきましては,令和6年度目標値16か所に対しまして,実績値17か所となっており,目標を上回ったところであります。今後とも,来年度新たな体制となる地域包括支援センターにおいて開催を継続するとともに,民間事業所における開催を支援してまいります。
議員御発言の認知症ハイリスク者への支援につきましては,定期的な訪問・見守りを行うなど,継続的な支援を行ってまいります。 引き続き,認知症の人への理解促進,早期発見・早期対応へ向け,関係団体等との連携を密にしながら,各種認知症施策を総合的に推進してまいります。


