①法の遵守と三権分立 ②公立・公的医療機関 ③新型コロナウイルス

日本共産党水戸市議団は3月定例水戸市議会に向けて3本の意見書案を提案します。1本目はあまりにひどい安倍政権に「法の遵守と三権分立の堅持を求める意見書(案)」。2本目は水戸市の水府病院も対象とされた公的病院統廃合に反対する「公立・公的病院の統廃合の中止と地域医療の充実を求める意見書(案)」、そして3本目は「新型コロナウイルス感染症対策の抜本的拡充を求める意見書(案)」です。本日2月27日、安倍首相は来週から小中高の休業要請を発表。あまりに突然で混乱しています。対応後手後手、国民にはあれこれ要請するくせに予算は貧弱、まったくだめな安倍政権を早くとりかえたい。そうしないと国民の命が守れないと思います。意見書が採決される水戸市議会の最終日は3月26日ですから、そのころどうなっているかはわかりませんが、採択を目指してがんばりたいと思います。

法の遵守と三権分立の堅持を求める意見書(案)

政府が,東京高等検察庁の検事長の退官を1月31日の閣議決定により半年間延長したが,これは検察庁法に反する違法な決定であり,国会で追及がなされている。さらに,この定年延長について,従来の法解釈を変更したと,首相が2月13日の衆議院本会議で言明したが,そもそも政府の法解釈は,法律制定時に立法府である国会において定められた解釈に拘束されるものであり,行政府である内閣が勝手に変更できるものではない。
検察官の退官を定めた検察庁法第22条については,同法第32条の2において,検察官の職務と責任の特殊性に基づいて,国家公務員法附則第13条の特例を定めたものと明記されている。
検察官は,たとえ内閣総理大臣であっても,不正や法律違反があれば検挙する権限を持つ特殊な職務権限があり,時の政府からの独立性が厳格に保持されるべきである。ましてや法の番人として,その公明性は確固として堅持されるべきである。
行政府である現内閣が,立法府である国会の法解釈や法制定時の国会答弁を無視し,閣議決定で法解釈の変更を行うことは,明らかに三権分立の原則を踏みにじる暴挙である。その上,法務大臣や,内閣から独立した機関である人事院の答弁が二転三転するなど,国会での虚偽答弁が行われている疑いも浮上している。
また,桜を見る会や,安倍晋三後援会の前夜祭等における,安倍首相自身の公職選挙法違反,政治資金規正法違反の疑いについても,疑惑を払拭できる国会答弁はなされていない。
さらには,専守防衛を逸脱し,憲法違反の解釈変更で強行成立された安保法制により,自衛隊の海外派兵がなし崩しに行われるなど,国の根幹である憲法すら守られないルールなき政権運営となっている。
政府が,法律を遵守せず,司法の独立性,立法府の法解釈を軽視し,内閣の独断専行により行政が違法性を顧みずに動かされる現状は,議会制民主主義の崩壊を招く危機的事態である。
よって,政府においては,法を遵守するとともに,憲法に定められた三権分立を堅持し,民主主義国家として責任ある行政運営に努めるよう強く要望する。 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

公立・公的病院の統廃合の中止と地域医療の充実を求める意見書(案)

厚生労働省は昨年9月,全国の424の公立・公的病院の統廃合を含む地域医療構想を発表した。
茨城県内では4つの病院(水府病院,霞ヶ浦医療センター,村立東海病院,笠間市立病院)が統廃合の対象とされている。これらの医療機関には事前に何の通知もなく,国が突然発表したものであり,全国的にも大きな批判が出されている。
水戸市内にある国家公務員共済組合連合会水府病院は,長年にわたり内科,外科,整形外科など,地域医療に重要な役割を果たしてきた医療機関であり,多くの市民が今後も存続することを願っている。
既に2017年度までの10年間で,全国の公立・公的病院の1割の94病院が削減され,ベッド数も2万1,000床が削減された。今回の地域医療再編構想でさらに統廃合を進めれば,地域の医療体制の弱体化は避けられない。
特に医師や看護師の数が少ない茨城県では,医師確保のために県や水戸市独自の奨学金制度を設け,医療体制の強化に努めている。
そうした中,公立・公的病院の統廃合を進めることは,大病院への患者の集中,医師の長時間過密労働の増加,医師確保の足かせとなりかねない。
よって,政府においては,公立・公的病院の統廃合を中止するとともに,住民の健康と医療の充実に努力する各医療機関を支援し,地域医療の充実を図るよう強く要望する。 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

新型コロナウイルス感染症対策の抜本的拡充を求める意見書(案)

新型コロナウイルスによる肺炎が国内で広がっている。事態の深刻化を食い止めるには,検査・医療体制の確立,拡充をはじめ,状況の進展にふさわしい迅速で実効性のある対策に本腰を入れることが重要である。
政府の専門家会議の見解では,既に国内の複数の地域から,どのように感染したか分からない事例が報告されており,中国一部地域への渡航歴に関わらず,一層の警戒が必要な状況としている。これを受け,政府は2月25日に基本方針を定め,風邪症状がある場合,学校や仕事を休むこと,大規模イベントの必要性の再検討を強調し,一般医療機関での受け入れや,重症化に対処する体制づくりを目指すとしている。
しかし,基本方針には,感染拡大を抑制し,国民が安心できる相談,検査,医療体制の確立などに向けた具体的な内容が不十分との指摘が相次いでいる。
第一に,国民多数の問合わせにきちんと対応できる体制構築が急務である。
第二に,検査体制では,大学,民間検査機関の力を総動員した体制の抜本的拡充が急がれる。リアルタイムPCR検査機器,検査試薬などの供給を増やし,医師が必要と判断したらPCR検査ができる保険適用と,簡易検査キットの早期開発と供給が必要である。
第三に,医療体制では,政府は感染症指定医療機関だけでなく一般医療機関に外来対応を広げるとしている。しかし,国の資金面での裏づけがなければ各医療機関での人的,物的な体制整備は進まない。外来診療では帰国者・接触者外来を持つ医療機関以外でも,感染者を診察できる一般患者とは別ルートの診療スペースと人員の確保,入院医療では感染患者を受け入れるベッドの確保,マスク,ゴーグル,防護服など感染防御のための資器材の迅速な提供が必要である。医療機関に対する単なる要請ではなく,緊急で抜本的な財政措置を取り,準備段階から財政支援を行うことである。重症化しやすい高齢者の多い介護施設などの感染防止策への支援も求められる。
これらを実行するには大規模な予算が必要であり,政府の緊急対策の153億円では少な過ぎる。全国知事会も国家的な危機管理問題として,機動的な財政出動を要望しており,大幅な予算増を行うべきである。
感染拡大は経済活動にも影響を広げており,資金繰りが苦しい中小企業へのつなぎ融資,従業員の解雇防止のための雇用調整助成金の対象拡大などの対策も実施すべきである。
よって,政府においては,既存の仕組みをフル動員するとともに,必要に応じて弾力的に運用し,国民の命と健康,暮らしを守るために感染症対策の抜本的拡充を図るよう強く要望する。

以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。