<font color=”#FF0000″><span style=font-size:large>シングルマザー</span></font>
国保(国民健康保険)税の滞納が長引き、雪だるま式に膨らんだ「延滞金」に苦しんでいた水戸市の母子家庭の女性が、インターネットで探し当てた日本共産党の中庭次男水戸市会議員に相談し、昨年末ぎりぎりの駆け込み交渉で延滞金が減免されるとの回答を受け取りました。「サラ金に手を出したような心境だった」と精神的にも追い詰められていた女性。一安心で新年を迎え、減免申請を市役所に提出することにしています。
女性は、中学3年の長女と、障害を持つ小学1年生の長男の2人と暮らす�x歳のシングルマザー。出産した長男に先天性の障害があり、手術とその後の東京都内の病院への通院などのために仕事をやめざるをえなくなり、2004年から国保税の支払いができなくなりました。女性は、アルバイトで家計を支えていますが、国保税が高すぎて昨年十一月現在の滞納額は約十八万円となっています。これに5万2300円の延滞金と督促手数料がつき、未納額は約二十四万円だと市は通知してきました。
延滞金は、国保の保険料である国保税(国保料)を期限まで納付しないと発生します。地方税法にもとづき毎年14・6%で国保税に加算されます。7年たてば国保税と同額にもなる高利です。国保税収納率が低い自治体の普通調整交付金を減額する国のペナルティーを恐れ、収納率アップ策としても利用されてきました。
<span style=font-size:large><font color=”#CC0000″>まるでサラ金</font></span>

女性の滞納が始まった2004年の国保税は3万400円。これに対する延滞金(2009年11月現在、約5年分)は2万1800円にもなっています。滞納といわれても2004年の女性の所得は出産・失業でゼロ。女性は所得ゼロなのに、国保税(均等割と平等割の6割減額分)を課されたうえ延滞金の取り立てを受けていたことになります。
女性は「借金もなく暮らしてきました。お金のことで払え払えといわれるのは初めて。ヤミ金に手を出して追いかけられているようです。保険料は少しずつ追っかけて払っていきたいと思っても、延滞金が膨らんでいき、終わりがない。国保破産、国保難民になりそう」といいます。
相談を受けたのは日本共産党の中庭次男水戸市議。年末の12月24日、水戸生活と健康を守る会の行動に女性を誘い、市に要請しました。
<font color=”#FF0000″><span style=font-size:large>娘は高校受験</span></font>
現在月7万円のアルバイト収入と貯金で生計を立てている女性。席を立ち、「上の中学の子は受験費用がかかります。合格すれば入学金。この生活のうえに国保税の負担は厳しい。延滞金だけでも何とかならないのでしょうか」と訴えました。
市側は「やむをえないと判断すれば、免除もある」と回答。仕事おさめの12月28日、中庭市議が市役所に問い合わせると、延滞金の減免規定(市税条例施行規則)の対象になり、女性が延滞金の減免対象になると表明しました。
中庭市議は「水戸市では、無収入の母子世帯(41歳の母親、中学生、小学生の3人家族の場合)でも、国保税は医療保険分、後期高齢者支援分、介護納付金分を合わせ40700円も負担します。これでは払えない。滞納に追いやった上に延滞金ではひどすぎる。国保は社会保障なのだから、制度の趣旨にも反する仕打ちです」といいます。
派遣切りで失業した人たちの受け皿ともなる国保。保険料の減免の拡充が大きな課題となっていますが、滞納への延滞金取り立てがどれだけなるのか、厚労省に全国集計のデータはありません。
<span style=font-size:large><font color=”#FF0000″>ネットで検索</font></span>

女性が中庭市議を探し当てたのは昨年10月でした。国保税の滞納世帯に発行される短期保険証(6カ月)は期限切れ。無理して滞納分の一部を支払っても、更新の短期証が送られてきません。昨年4月から子どもの短期証発行を義務付ける国保法改正が施行されたのに、市役所に留め置かれていたのです。
「新型インフルエンザのピークで、子どもがかかったらどうしよう、とにかく行動しなければと必死でした。病気なのに病院にいけないない家庭なんて、育児放棄だといわれても仕方がないと思った」。女性は語ります。
ネットに「保険証がない」と打ち込んで、検索。画面の情報を絞りこんでいくと、表れたのが中庭市議の活動でした。ちょうど商業新聞の折り込みに共産党水戸市議団のニュースが入っていました。
すぐに電話。中庭市議の知らせで市との交渉に参加でき、母子3人の短期証は交渉のあと窓口で発行されることになりました。交付からまもなく小学生の子が新型インフルエンザにかかりました。
女性は、病気の子どもからの保険証とりあげの実態を示し、厚労省に子どもへの短期証発行を踏み切らせた日本共産党の国会活動や、水戸市の保険証留め置きを国会で追及した小池晃参院議員の活動を聞き、信頼を深めています。「延滞金をなくし、保険料負担をもっと減らすために国会でさらに頑張ってほしい」と語ります。「しんぶん赤旗、2010年1月7日」