茨城県後期高齢者医療広域連合に要請
52億円の基金活用で後期高齢者医療保険料「値上げやめよ」事務局長が回答
「値上げせず据え置く方針」

茨城県後期高齢者医療広域連合会の保険料値上げ中止を求める陳情書を同連合の柴崎事務局長に手渡す大内県議と水戸市議団
茨城県後期高齢者医療広域連合会の保険料値上げ中止を求める陳情書を同連合の柴崎事務局長に手渡す大内県議と水戸市議団

日本共産党水戸市議団の田中議員、江尻議員、中庭議員は2月5日、大内久美子県議や県内共産党市町村議とともに、茨城県後期高齢者医療広域連合に保険料値上げ中止を求める陳情書を提出。同連合側は、保険料据え置きを検討していることを明らかにしました。

2年前の保険料値上げで52億円の基金
 茨城県広域連合には2011年度の時点で36億円の医療給付基金がありながら、「値上げしないと赤字になる」として値上げを強行しました。
しかし実際は、2012年度決算で16億円の黒字となり、基金に積み増したため52億円もの基金(余剰金)となりました。さらに2013年度も黒字が予想され、基金もさらに増えるみこみです。

基金の活用で値上げはやめよと主張
 日本共産党が提出した陳情書は「基金を活用すれば値上げの必要はまったくない」と主張「昨年10月から年金が引き下げられ4月から消費税増税が実施されると高齢者の暮らしは困難になる」と指摘しました。

1,487人に短期保険証を交付
 広域連合は保険料を滞納した1,487人に1カ月から半年間しか有効期限のない暫定的な短期保険証を発行しました。水戸市でも209人に発行しています。お金の切れ目が命の切れ目にならないように短期保険証交付はやめるよう申し入れました。

低所得者への保険料減免制度の拡充を
 また陳情書では無年金者や年金が月15,000円以下の低所得者への保険料免除をもとめました。

県広域連合は基金を活用して
 保険料は据え置くと回答
 対応した同広域連合の柴崎太郎事務局長は「2014年度から2年間は保険料を据え置く方向で調整している。52億円の基金を使えば対応できる」と回答。値上げ条例案は、2月14日に開かれる茨城県後期高齢者医療広域連合議会に提出されない見通しです。
中庭次男議員は「これまでの運動の成果です。今後とも値上げさせない運動をすすめ、保険料減免制度の拡充なども実現したい」と話しています。

週刊ニュース 2014.2.16 (PDF)