2 下水道管の老朽化対策の促進について
次に、下水道行政について質問します。
埼玉県八潮市で道路の交差点が陥没し、トラックが転落した事故(1月28日)から1か月以上が経過しましたが、運転手はいまだ行方不明という深刻な状況となっています。
事故の原因は、直径4.75メートルの下水道管の老朽化による破損とみられており、下水道管の老朽化対策は、住民の命と暮らしに直結する喫緊の課題です。
水戸市でも昨年9月から10月にかけて、大工町1丁目で道路陥没が発生し、全面通行止めとなりました。11月7日の建設企業委員会では、下水道管の老朽化による破損と、集中豪雨で土砂が流されたことが原因との報告がありました。
幸い歩行者や自動車の被害はありませんでしたが、かなり深い陥没であり、人が通行中なら被害は大きかったと思われます。
委員会では、破損した下水道管に鉄筋が入っていない現場打ちのコンクリート製だったことや、以前の調査で健全と判断されていた箇所だったとの説明がありましたが、その調査自体が2002年(平成14年)、23年前の古いものであることも明らかになりました。
大工町の現地は、まだ仮復旧の状態ですが、その後の対応状況と、過去の陥没の事例や件数を伺います。
2015年の下水道法改正で創設された維持修繕基準では、5年に1回以上の頻度で「腐食のおそれが大きい下水道管路」の点検を義務付け、マンホール内部からの目視やカメラによる点検を求めています。
これが水戸市ではどこまで実施されているのでしょうか。
耐用年数をこえた下水道管の延長や割合、点検状況もお答え願います。
今回は大工町での破損でしたが、上市地区は古い下水道管が多いうえに、雨水と汚水の合流式のため、集中豪雨があると雨が大量に流れこみます。
さらに、馬の背台地から降りる急勾配により水圧が高くなる地形であるために破損しやすく、いつまた起きるかわからない状況にあると思います。
02_R061107道路陥没について(下水道施設管理事務所)
今回の八潮市の事例でも、管が曲がる場所などで腐食が発生しやすいとされていますが、同様の場所が水戸市ではどれくらいあるのか、腐食のメカニズムとあわせて答弁願います。
国は、下水道管の腐食に加え、地層や地下水の流れも考慮して点検頻度を高める方針とされています。
水戸市も、点検方法の見直しや更新計画の前倒しが必要と考えますが、見解を伺います。
とくに、市が実施している下水道管の改修は年1キロメートル程度とのことですが、このペースでは老朽化に追いつかないのではないでしょうか。
一方、来年度の市の下水道予算をみると、今年度と比べて、約5億4000万円も一般会計からの繰り入れを減らす予算となっています。
老朽化対策も推進しつつ、下水道料金値上げにつながらないよう、一般会計繰り入れを維持するなど、予算の拡充を求めるものです。
下水道部長
田中議員の一般質問のうち,下水道管の老朽化対策についてお答えいたします。
始めに,本市の大工町の道路陥没につきましては,昨年9月18日に下水道管路の老朽化に伴う破損により,道路陥没が発生しました。
幸いにして,けが人などの被害はございませんでしたが,応急復旧のため,長期間にわたる通行止めを要する事態となりました。現地の復旧状況につきましては,昨年10月28日に応急復旧が完了し,現在,定期的に現場の点検を実施するとともに,本復旧の工法などを検討しているところであり,今後の予定につきましては,来年度に本復旧のための実施設計を行い,1日も早い本復旧工事への着手を目指してまいります。
次に,本市における下水道管の破損などに伴う陥没の発生状況につきましては,過去に大工町のような大規模な事案はございませんでしたが,年間10件ほど発生しております。
これまでの陥没は,規模も小さく,早期の復旧対応を行うことが可能でしたが,大工町の陥没を受け,今後は路面パトロールや管路点検をより一層強化するなど,大規模な陥没の未然防止に努めてまいります。
次に,本市の公共下水道管路の老朽化の現状につきましては,令和5年度末において,管路の総延長が約1,304kmとなっており,このうち,耐用年数である50年を経過した管路延長は75.8kmと,総延長に対して5.8%となっております。
また,管路の点検状況につきましては,マンホール等に作業員が入って行う目視やテレビカメラによる調査を毎年10km程度実施しており,下水道管の破損等が確認された箇所については,修繕・改築を計画的に進めております。
しかしながら,このような点検手法は,多くの時間と費用を要することから,新たな技術の動向を注視しながら,先進事例等を研究し,点検の強化を図ってまいりたいと考えております。
次に,下水道管の腐食のメカニズムとその防止方法につきましては,下水道管の中は酸素が少ない状態であるため,下水中の有機物と細菌の働きにより,硫化水素が発生しやすくなっております。
発生した硫化水素が空気などと反応しますと硫酸が生成され,この硫酸がコンクリート製の下水道管路の腐食の原因となります。そのため,硫化水素が硫酸に変化しやすい箇所として,下水が撹拌されるマンホールポンプに近い管路などは,5年に1回以上の点検が下水道法で義務付けられており,本市においても,重点的に点検を実施しているところでございます。
腐食防止のための対策としましては,近年,腐食に強い材料の採用などを行ってまいりましたが,すべての管路に対策を行うには多大な時間を要することから,引き続き,計画的な点検・調査に努めるとともに,腐食防止のための新たな技術について研究してまいりたいと考えております。
次に,今後の更新計画につきましては,本市では令和3年度からストックマネジメント計画に基づき,ライフサイクルコストの低減や事業費の抑制と平準化を図りながら,計画的かつ効率的な点検・調査・修繕・改築を進めてまいりました。引き続き,これらの取組みを着実に実施し,施設の計画的かつ効率的な管理に努めてまいります。




