最後に、福祉のまちづくりについて伺います。
 すべての人が、ハンディキャップにかかわらず、安全かつ快適に暮らせる、福祉のまちづくりが求められていますが、水戸市福祉環境整備要綱は平成11年に改正されてから16年が過ぎており、時代に合わせて、改正など見直しも必要と考えますが、これまでの実績と今後の予定を伺います。
また、バリアフリー化、ユニバーサルデザインのひとつとして、杖を使用している高齢者や障がい者のために、各施設の受付カウンターに小さなゴムのシートを設置してはどうでしょうか。どこのカウンターでも、杖をかけると滑って落ちてしまうことが多く、苦労しているとの声があり、すべり止めのゴムがついていれば大いに助かるとのことです。民間の店舗などですでにつけているところもあり、このように(写真)そのための商品も開発されていますが、単に簡易なゴムのシートを貼るだけでも十分で、杖だけでなく傘もかけられます。
まずは、水戸市が、庁舎や市の施設などに設置し、さらに病院や福祉施設など、市内に広げていってはいかがでしょうか。
ささやかな施策ですが、ちいさな予算で、福祉のまちづくりに大きな効果が期待でき、水戸市がさきがけて行うことで、先進的な取り組みとして他の自治体にも拡がるのではないかと考えます。
以上で、私の質問を終わりますが、市民の日常によりそい、市民生活を支えることこそ、自治体の役割であるという原点に立ち、真摯なご答弁をお願いいたします。

答弁 保健福祉部長

土田議員の一般質問のうち,福祉のまちづくりについてお答えいたします。
本市におきましては,平成元年に「水戸市福祉環境整備要綱」を制定し,障害者や高齢者等の方々が,建築物や公的な施設を安全かつ快適に利用できるよう,建築主等の理解と協力を得ながら,福祉環境整備基準に見合った施設整備を図り,福祉のまちづくりを推進しております。
これにより,対象施設の新築又は大規模修繕などを行う建築主等には,本要綱に基づき事前に協議申請書を提出いただいており,その申請件数は,平成24年度27件,25年度44件,26年度30件と年間で約30件から40件で推移しております。
国においては,「高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」,いわゆるバリアフリー新法を制定し,生活における様々な建築物や公共交通機関,道路などを連続的に捉えるという面的なバリアフリー化への促進と,それらに関する住民の理解,協力を求める心のバリアフリー化など,ソフト面での施策の充実を図っているところであります。
そのため,本市におきましても,国の方向性を踏まえ,建築物等,地域を構成する様々な要素を包括的に捉えた面的なバリアフリー化が進むよう,関係部署と連携し,障害者,高齢者等の方々が,地域においてより安全かつ快適に暮らすことができる福祉の環境整備に努めてまいります。

答弁 財務部長

庁舎をはじめ多くの市民が利用する市の施設は,誰もが安心して快適に利用できるユニバーサルデザインの観点から整備を行うことが必要であります。
現在,本市においては臨時庁舎体制となっており,窓口部門や福祉部門を集約した三の丸臨時庁舎については,来庁者やカウンター利用者が多い状況であり,これまで多機能トイレの設置をはじめ,洋式便座,授乳室,ベビーチェアなど高齢者,障害者,子ども連れの方などの立場に立った誰もが使いやすい環境整備に努めてきたところであります。
議員ご提案の受付カウンター等に杖置き用の滑り止めを設置することにつきましては,種類や形状が多いことから,高齢者や障害者など実際に杖を使う方のご要望やご意見を伺いながら,来庁者の多い三の丸臨時庁舎において,検証してまいります。