最後に、市内に危険な通学路が多々あることについては、それぞれの地域で喫緊の課題であると認識されていることと思います。通学路の安全対策については、県議会でもH25年に特別委員会が作られ調査等が行われました。各自治体で緊急点検が行われ、3年間でスピード感を持って早期に解決するとされていましたが、水戸市では改善のスピードが遅すぎると考えます。

例えば、国田義務教育学校の通学路は、県道の整備が遅れているために、県道を避け見通しの悪い道になっています。また、先日、石川中学校で開かれた中学生議会でも、歩道がなく交通量が多い通学路の改善について切実な質問が出ていました。

石川小、石川中の子どもたちの登校風景を見れば、本当に危険な道路であることを実感します。市として取り組めるものは早急に、また国や県と連携すべきところは、より緊急的、重点的に取り組むべきと考えます。ご答弁願います。

以上で、1回目の質問を終わります。

答弁【教育部長】

次に,通学路の安全についてお答えいたします。

児童生徒が安全に安心して通学できるよう,PTA,学校,本市教育委員会,道路管理者,警察等の関係機関が連携し,共通した認識をもちながら,通学路の安全対策を推進していくことは,大変重要なことであると認識しております。

本市におきましては,通学路の安全確保に向けた取組を,より一層効果的,効率的に推進するため,平成27年3月に「水戸市通学路交通安全プログラム」を策定し,通学路における児童生徒の安全確保に努めているところでございます。

プログラムの推進に当たりましては,通学路の安全対策を横断的かつ円滑に推進するため,国,県の道路管理者や警察等の交通管理者,児童生徒の通学に直接係わる学校及びPTAの代表,市の関係部署により,水戸市通学路安全対策推進会議を組織し,水戸市と関係機関とのより一層の連携強化を図っております。

具体的な取組といたしましては,通学路現況調査や通学路合同点検等を実施しております。

通学路現況調査につきましては,毎年度,新学期に全市立小中学校等において,各学校が保護者や地域と連携しながら実施し,調査によって把握した危険箇所については,国や県の担当者も参加する推進会議において,情報の共有化を図り,安全に向けた対策の検討や対策を講じた箇所の効果の確認等を行い,危険箇所の解消に努めているところでございます。

また,通学路合同点検につきましては,毎年度,数校ずつ,国,県の担当者や警察署員も含めた推進会議の委員と当該学校の教職員やPTA関係者が合同で,実際に通学路を歩いて点検をしております。この合同点検では,各関係機関の専門的な立場からご意見をいただき,通学路についての現地での点検結果に基づいた,実効性のある安全対策を検討・立案し,改善を図っているところでございます。

これらの取組により,平成28年度におきましては,市内183の危険箇所のうち,歩道の整備や防護柵の設置等によるハード対策や,交通規制,警察による巡視等のソフト対策により,45箇所で安全対策が完了しており,33箇所が実施予定となっております。

また,早急な対応が困難な箇所など,残り105箇所につきましては,スクールガードによる立哨や,交通安全指導を徹底しているところでございます。

今後とも,このような取組を継続するとともに,関係機関や学校・PTAとの連携を強化し,「水戸市通学路交通安全プログラム」に基づく様々な通学路の安全に資する施策を推進し,児童生徒の通学時におけるより一層の安全確保に努めてまいります。