4)東海第二原発について

次に、東海第二原発について伺います。

先の県知事選挙で、現職の橋本知事は、無条件で再稼働を認めないと公約し、実効性のある避難計画策定も困難との表明をしました。その橋本知事を推薦し応援をされた高橋市長も、ぜひ、この際ハッキリと東海第2原発の再稼働は認められないとの言明していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

日本原電は、再稼働に向けて20年延長申請をすると見られますし、安倍政権は、再稼働推進の政策であり、原子力規制委員会は、この間、立て続けに玄海原発、大飯原発を審査合格とし、さらに福島第一原発と同じ沸騰水型である東電の柏崎刈羽原発まで認めてしまいそうな勢いです。

高橋市長も十分に認識されていると思いますが、老朽化した被災原発であり周辺人口が最も多い、これほど危険な東海第二原発でさえ、このままでは、再稼働が狙われる可能性が非常に高いものと考えます。隣接自治体であり、また県都としての市長の発信力は大きなものです。市民の安全および、茨城県の豊かな未来のためには、廃炉にしていくことこそ最善の策と考えますが、まずは、ぜひキッパリと、再稼働反対の声をあげていただきたいと思います。

今回、東海第2原発再稼働の是非が知事選挙の大きな争点になり、出口調査や世論調査でも再稼働反対が7割を超えました。県民の民意は示されています。ぜひとも原発のない安心安全なふるさとを、未来の子どもたちに手渡そうではありませんか。

答弁:市長

 次に,東海第二原発についてお答えいたします。

この度の茨城県知事選挙においては,東海第二発電所の安全対策や発電所の今後に対する見解が,一つの争点として大きく取り上げられたところであります。

東海第二発電所の安全対策の強化につきましては,本市の全域が,東海第二発電所から30キロメートル圏内,いわゆるUPZに含まれていることから,これまで,安全協定の見直しや広域避難計画の策定をはじめ,総合的な原子力防災の強化に取り組み,発電所の万が一の事故に備えているところでございます。

私は,使用済み核燃料が現存するなど,東海第二発電所に災害リスクがある以上,発電所を巡る環境が如何なる状況であろうとも,市民の生命と財産を守ることを最優先に考え,今後も継続して,各種安全対策に重点的に取り組んでいく所存でございます。

また,再稼働の議論につきましては,全く別次元で判断されるものであり,原子力規制委員会の新規制基準に適合することはもちろんのこと,安全協定の見直し,そして,全ての市民の安全な避難に向けた実効性のある広域避難計画が策定されない限りは,有り得ないものであります。

その上で,私は,市民の安心で安全な暮らしを守っていく使命がありますので,多くの市民の声を十分考慮しながら,自分たちのまちは,自分たちで守る観点から,厳しく判断してまいります。