水戸市議会の6月定例本会議が議了となりました。
私が行った反対討論を紹介します。

市立図書館の民間委託=指定管理者の導入については、共産党3名のほか、社民党の2人が反対しました。共産、社民が反対討論を行い、公明が賛成討論を行いました。採決の結果、反対5、賛成22で可決されました。
また、日本共産党水戸市議団が提出した意見書、(1)「安全保障関連法案の慎重審議を求める意見書」、(2)「TPP交渉からの撤退を求める意見書」についても、共産党・社民党の5人は賛成しましたが、それ以外の議員が反対し、賛成少数で否決となりました。

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2015年6月定例水戸市議会 反対討論 田中真己

日本共産党水戸市議団の田中まさきです。本定例会に提案された議案18件のうち、議案第56号、58号、63号、報告第11号、12号の5件について、通告に従い、反対討論を行います。

(1) 議案第56号 図書館条例について

はじめに、議案第56号「水戸市立図書館条例の一部を改正する条例」は、水戸市立図書館の5つの地区館、すなわち東部・西部・見和・内原・常澄図書館の運営に、指定管理者制度を導入する議案であり反対です。
市民からは市の直営を継続し、拡充を求める約3000名の反対署名が提出され、今なお反対運動が継続されています。
図書館は市民の知る権利を保障し、学習や文化の源となる施設です。市民力や地域力を高めるというなら、どうして知の拠点である図書館を民間に手渡すのか、利潤追求の場にするのかという疑問の声がよせられています。市民の願いに反する民間委託、指定管理者制度の導入は認められません。
市はサービス向上のための指定管理者といいますが、5年の指定期間が終われば別の企業が指定されることもありえます。
図書館の命である知的案内人としてのレファレンス業務、司書の仕事には、経験と蓄積が必要です。長期にわたる専門性の蓄積と、それぞれの図書館にあった蔵書の構築が必要となります。しかし5年ごとの交替では継続性が保てず、不安定な短期雇用が中心ではその保証がありません。
指定管理料は、水戸市の決算額をもとに上限が設定され、5年間で約12億1000万円です。それを大きく下回るほど選定される可能性が高くなる仕組みです。10%から15%は安くなるという答弁もあり、そうなれば約2億円の削減です。市の実績より大幅削減した予算の範囲での業務となってしまいます。
開館時間の延長などにともない、職員数は増えるといいますが、人件費総額は減ります。その結果一人当たりの時給は市の時よりも下がるという答弁がありました。まさに官製ワーキングプアの拡大です。
各図書館の自主事業の展開も、減った予算の範囲内となり、指定管理者にとってはやればやるほど利益がへるという構造です。
これでは市民に対するサービス向上や、市民の利用を増やしていくという図書館本来の使命をはたす保障がないものであります。
全国でも民間委託をしている公立図書館は1割で、9割は直営を維持しています。図書館貸出カードをポイントカードにするところもあり、個人情報の流失の危険性も指摘される例もあります。民間委託後に問題が噴出し、7館が直営に戻しているほどです。
今、求められているのは、予算も体制も拡充し、市民に愛される図書館をめざすことです。
よって、市立図書館への指定管理者制度の導入に反対し、直営の堅持を求めるものです。

(2) 議案第58号 市道路線の認定について

議案第58号「市道路線の認定および廃止について」のうち、河和田233号、234号線の市道認定に反対します。
この路線は、昨年6月に水戸市の農業委員が逮捕され、有罪判決をうけた事件に関わる道路です。
元農業委員は、水戸市河和田町の畑を、住宅分譲する目的を隠して、資材置き場にするとの虚偽の許可申請書を農業委員会に提出しました。不正に許可を得たうえ、300万円の賄賂をうけとったとして逮捕されたものです。
昨年10月22日、水戸地裁の小林麻子(あさこ)裁判官は、判決で「農業委員会の適正な職務遂行に対する市民の信頼を損ねた悪質な犯行」と述べ、有罪判決を言い渡しました。
その有罪判決からわずか8ヶ月です。市道として認めれば、虚偽申請による宅地開発を認めることになります。
社会正義に反する不正行為を追認することはできません。

(3) 議案第63号 平成27年度一般会計予算の補正について

次に、議案第63号「平成27年度一般会計補正予算」については、新清掃工場の整備と運営に係る債務負担行為で、585億円を設定することに反対します。
新清掃工場について、どんな方式、施設になるのかを含め、なにも決まってない段階であり、585億円という巨額の設定は、あまりに過大ではないかと考えます。
また、市が採用しようとしているDBO方式は、設計のデザイン、施工のビルド、運営のオペレートのすべてを民間が行うもので、資金調達のみ水戸市が行うものです。
これは、ごみ分野の独占的なゼネコン企業の言いなりに、市民の税金がつぎ込まれる可能性があります。
ごみ行政は、市民生活に直結する事業であり、DBO方式ではなく、自治体がしっかりと関与し責任を持つ、直営にするべきです。
DBO方式を採用した自治体では、自治体職員に焼却業務の経験者がいなくなり、民間業者による運営や管理が適正か判断することができなくなっています。維持管理費の増加を理由に税金投入を増やし続けるなどの弊害も指摘されており、賛成できません。

(4) 報告11号 市税条例

報告第11号「市税条例等の一部を改正する条例」については、庶民の乗り物である軽自動車税について、原付バイクなどの増税を1年延期はするものの、来年4月から実施するものであり反対です。
1年後には、2万台、2400万円もの増税となります。
原付バイクや中古車、古い車を長年乗り続けている市民の負担を大きく増やす増税であり、反対いたします。

(5) 報告12号 国保税限度額の引き上げについて

次に、報告第12号「国民健康保険税条例の一部を改正する条例」については、国保税の課税限度額の引き上げに反対します。
国保税の限度額を、81万円から85万円に、4万円も増税するものです。影響をうける世帯は1000世帯を超えており、引き上げの総額は約2200万円です。
しかし、水戸市の国保会計は、昨年度は1年間で10億3000万円以上の黒字であり、累積赤字も解消しました。
大幅黒字なのに、引き上げるなど到底認められません。
一世帯1万円の引き下げなど負担軽減こそ行うべきです。

以上で反対討論を終わります。