水戸市の高橋市長は12月13日、開会中の水戸市議会に上程していた「一般廃棄物第三最終処分場」の建設工事請け負う契約に関する議案を撤回しました。
市によると、工事請負契約の議案を議会に提案してから撤回するのは初めてとのことです。

撤回の理由は、契約予定の共同企業体(JV)の代表者である大林組が、リニア新幹線の工事における偽計業務妨害容疑で、東京地検特捜部の捜査を受けたためです。
市長は13日の市議会本会議で「契約履行に信頼性の確保が困難になったと判断した。撤回したい」と説明しました。

議案は、市が建設中の新ごみ処理施設内に建設する清掃工場で処理された焼却灰を埋め立てる最終処分場の建設工事。工事は大林組を代表とする計5社による共同企業体(JV)が35億4200万円で落札し、現在は仮契約でした。
このままいけば12月19日の本会議最終日の議決をもって本契約となるところでした。
市によると当初の着工時期は来年4~5月、2020年3月完成、4月から稼働する計画でした。今後、再入札するのかどうかは捜査状況によるとしており、稼働時期が遅れる可能性もあります。

報道では、家宅捜索をうけた大林組のほか、鹿島建設や清水建設、大成建設も事情聴取をうけているとされています。
水戸市では現在、市役所新庁舎を大成建設に、東町新体育館を清水建設に発注し、大型工事の真最中です。
ゼネコンをめぐる不正疑惑がどこまで広がるのか、日本共産党水戸市議団はしっかり注視していきたいと思います。