2017年6月市議会一般質問(中庭次男)

〔生活困窮世帯に対する学習支援事業〕

次に生活困窮世帯に対する学習支援事業についてお伺いいたします。

水戸市は昨年度から生活困窮世帯の子どもたちの学習意欲を引き出し、学力向上をめざし、学習支援事業「すてっぷ赤塚」を実施してきました。毎週土曜日午後2時から4時まで開かれ、中学生、小学生が熱心にボランティアの先生の指導のもと、勉強をしております。私も先日視察してきましたが、その当日は元校長先生、茨城大学の学生など8名のボランティアスタッフで運営されておりました。

学習支援事業は子ども達が勉強の楽しさを知り、学力向上、高校進学、さらに子どもの居場所づくりにとっても大事な事業です。そこで質問ですが

水戸市は今年度から対象児童を生活保護世帯から就学援助の世帯にも拡大し、対象となる学区も拡大しました。対象人数は昨年度から何人増えたのか、対象地区はどこを増やしたのか、利用者の募集はどのように実施したのか。

またバスの利便が悪いなど、交通事業により、通うことが困難な子どもたちを考えて、開催場所をさらに増やす計画はないのか、お聞きします。

さらに、参考書,教科書の準備や,ボランティアでおこなっている先生などの謝礼,広島市で行っている子どもへの交通費の支給など、さらなる充実を求めますが、いかがでしょうか。

〔大曽根保健福祉部長〕

次に,福祉行政についてお答えいたします。

生活困窮世帯の子どもに対する学習支援事業は,子どもが将来自立した生活ができるように,学習支援や居場所づくりなどを行い,貧困の連鎖を防止することを目的とし,生活困窮者自立支援法に基づき,平成28年6月より赤塚ミオス内に「すてっぷ赤塚」を開設し,実施しているところです。

昨年度の対象者につきましては,生活保護世帯のうち,五中,赤塚中,双葉台中及び石川中学校区の小学4年生から中学3年生とし,対象人数は71名でありました。今年度は準要保護世帯まで拡大するとともに,対象学区に見川中学校区を加え,対象人数は454名となっております。

利用者の募集につきましては,生活保護世帯は昨年と同様,ケースワーカーが各家庭を訪問し,事業内容を説明しているところであり,準要保護世帯は,対象となる小中学校の協力をいただき,募集案内を配布し,参加を呼び掛けております。なお,利用登録人数は昨年度21名であったものが,今年度5月末現在で32名となっております。

ボランティア指導者からは,子どもたちが自主的に行う学習に対して,個々の学力に応じたきめ細かな指導をいただいており,参加している子どもたちの学習意欲が高まることや,不登校であった子どもの居場所づくりとなるなど,事業の効果が表れているところであります。

今後も,より多くの子どもたちに参加してもらえるよう,事業の効果を積極的に周知するとともに,開催場所や学習支援の内容,ボランティア指導者への支援などについての検討を行い,本事業の充実に努めてまいります。